スタート時,思ったよりワンテンポピストルが遅くて少しよろつく.
箱根6区青学の谷野の気持ちが分かった.
なんか,周りよりも前に出た.
はて,どうやって20分ペーサーについたもんだろ.
ペーサーは軍団引き連れてアウトレーンを並走してる感じ.
そのままなんとなく自分は2レーンくらいで,ペーサーの5,6人後ろくらいについた.
イマイチ…
200mは47.
ラップボタン押し忘れた.
きつくはない.
なんとか1レーンへ.
いつも通り序盤は人が多くて走りにくい.
まぁこれもレースならでは.
ホームストレートで仲間が応援というか野次を飛ばしてくれる.
まだ余裕あるしちょっと反応しつつ,笑顔になる.
と思ったら,(後で見返したら)このラップ100.
そりゃ余裕あるわ…
1回だけラップボタン押したけどもういいや,今日はやめよう!と判断.
ペーサーにつくことだけ考えればいい.
97
序盤でどのくらい呼吸って苦しくしていいんだっけ?とか思った.
つまりまだ苦しくはない.
そらそうか.
エンドルフィンはなんとなくフォアで地面を強く押すと進むような気がする.
とか試すくらいの余裕がまだある.
今までトラックは薄底しか履いたことなかったから新鮮.
あとはリラックス,腕振り意識.
汗が早くもやばい.
96
ゴール地点に残り周回の表示があることに気付いた.
前からあったっけ?
9だった.
そうだよな…まだ9だよな…
やっぱりキロ4は速い.
気が抜けない.
ただただペーサーについていくことに専念.
相変わらず腕がゼッケンに当たる.
今回はちょっと下のほうにつけてみたんだけど.
94
あんまり集団が安定しない.
追い抜いたり抜かれたり.
追い抜く勇気というか労力がこれまでよりも大変.
仲間が応援してくれるところでパワーを貰う…というより,「こいつペーサーから遅れ始めたな」と思われたくなくてその前に挽回してた感じ.
でもこういうのは「ちょっと距離おいてついていこう」なんて思い始めたらお終いだ.
つくしかない.
97
しかしとにかく皆が応援してくださる.
ホームストレート4か所くらいで.
ちょっとバックストレートにも来てよと言いたくなるくらい.
半周頑張れば応援ゾーン!というのは何もないのと比較してとてつもないパワーになる.
95
残り6周というのは記憶がある.
半分は終わったらしい.
あと6周だけだ,いける気がする,と思った直後にあと6周もいけるわけがない!という気もする.
こういう邪念がでたときはとにかく何も考えずただペーサーにつく!
というのがずっと出来たわけではなく,やめたらなんて言おう,吐けばダメでもかっこつくんじゃないか,とかそんなことも考えていた.
96
ゴール地点で突然前の人が遅くなったと思ったら,吐いた!?
よく分からなかったけど多分吐いて,自分も動揺した上に少し前と開いたのでリカバリーしてまた一気に「やばいゲージ」が上がる.
ほんと気を抜くとペーサーが離れがちで,ちょっと待ってと言いたくなる.
なんとも無情で非情である.
95
タイミング的にもうちょっと前だと思うけど,たむじょーはこのペース長靴で走んだぞ!と思って楽になろうとしたら,余計つらくなった.
ふざけんなたむじょー.
1,2レーンをふさがれたままペーサーから離れることが2,3回あった.
おいおい抜けねーじゃねーか!みたいな.
まぁきっとトラックというのはそういうもんなんだろう.
とりあえず落ち着いて様子見て,いけるところで抜いた.
96
ホームストレートの仲間以外も応援してくれている気がする,てか応援してくれてる.
超ありがたい.
色々この辺でもあった気がするけど,思い出そうとすると白くぼやけたイメージというか.
うまく思い出せない.
残り1000!って聞こえた.
なにはともあれここまで来た.
依然としてペーサーの真後ろにはつけないけど,前にいるのは大体3,4人くらい.
やっぱりずっと固定!て感じではないけど.
97
ようやく2周!な気もするし,いつの間にか2周!な気もする.
残り2周で飛び出せたら,と思ったこともあったけど,とんでもない.
死ぬ気で食らいつくだけ.
応援も熱を帯びてきた,気がする.
もう怒ってるくらい叫んでくれたほうがありがたい.
ちょっとペーサーから離れたか?
10mくらいならラスト追い越せる.
いやいや離れちゃいかん.
94
あと1周!
きっと,いけることはいける.
飛び出せるのか!?
残り300mくらいでペーサーさんが「さぁ無酸素になるところですよ!」とか言ってくれた.
わりとずっと無酸素ではあるものの,それを合図にスパート.
もはやすごく速くは走れないけど.
やはりトラックの残り1周は呼吸する資格がない.
仲間に「見ろこのひどい顔こそが5000の醍醐味だ!」と言わんばかりのダッシュ.
残り200,あとは苦しみの自動運行で行ける領域.
残り100,ひたすらダッシュ,どうしてもここは顔がひん曲がって左右に振れる.
ゴールは,できたらやろうと決めていたガッツポーズと「シャ!」という雄たけび.
あとから見るとなかなかかっこ悪い.
しかし苦しみ抜いた上にかっこよくゴールするって相当難しいんだな…
86
19:48!
50秒を切れたことはこのときは分からなかったけど,頑張れたー.